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先輩からのメッセージ
OBの先輩からのメッセージ Vol.003
現在多方面で活躍される医局OBの先生方をご紹介します。
第3回はつつじヶ丘ホームドクタークリニック 畑 英行先生です。
Q1. 医師を目指したきっかけを教えてください。
僕が高校生だったころは、世界の途上国や紛争地域で多くの人命が奪われていた時代で、何か紛争地域の人にできることはないのか? というようなことを考えながら、青春時代を過ごしていました。そのような中、日本のODAなどに関わる仕事ができたらと思っていた時期もありましたが、周りからの「まず身近な日本人をしっかり救える人間になりなさい」という助言も受け、医師を目指して埼玉医科大学に入学しました。
埼玉医科大学との友人とは、卒後15年いまだに皆で集まって情報交換をしております。
卒後15年、仲間の家族と旅行などもしております。
Q2. 医師として働くにあたり、杏林大学を選ばれた理由をお聞かせください。
杏林大学は東京都の西地区にある唯一の大学病院本院であり、救急にも力を入れている症例数豊富な病院であることは学生時代から知っておりました。また第三内科は当時より、消化器・糖尿病代謝内科と範囲が広く、多くの患者さんを、診ることができる医師を目指したいと思い、杏林大学第三内科の門を叩きました。
最初は埼玉医科大学で一緒に勉強してきた、同級生との研修医生活に未練もありましたが、同じ考え方だけでは新しい発見は得られないと思い、埼玉医科大学を飛び出すことにしました。
ただそんな不安は、杏林同期の人柄の良さや、当時診療科長であった高橋信一教授や山口康晴講師、指導医であった峯先生や澤辺先生、中村健二先生や土岐先生といった先輩方の温かさに、不安感を感じる必要がなかったことがすぐに分かりました。
自分の仕事が終わるまで何時でも付き合ってくださった先輩方。自分がうまくいかないときに、飲みながら愚痴を聞いてくれた同期。今考えると恵まれていたとしか考えられない生活を送らせてもらいました。
さらに臨床医として必要なエッセンスも十二分に教えて頂けたと思います。
入局時の写真です。今より自分の髪の毛の量が多いような・・・左より川越先生、同期の田部井先生と先輩で自分に内視鏡を教えてくれた中村健二先生
東京で開催の日本消化器内視鏡学会総会にて
左2番目より田部井先生、同期の内田先生、川越先生、包容力に感謝です。いつもありがとうございます。
Q3. 内視鏡治療をご専門にしようと思われたきっかけは何でしたか?また先生にとって内視鏡の魅力をお教えください。
もともと学生のころから、ダイナミックな治療ができる消化器内科には興味がありました。研修医の時には、内視鏡治療の指導医からの「○○さんはこの内視鏡治療で治療は完結ね」という言葉を聞いて、いつか自分も同じ方法で病気を治したいと思うようになっていました。
ところが、実際に内視鏡治療を担うようになると、気の小さい自分は、憧れとは反対に内視鏡治療の繊細さに苦労しました。内視鏡治療とは100μmずれてしまうだけでも消化管穿孔を起こしてしまうことがあり、それが原因となって命にかかわるリスクが生じることもあります。そのため、やりたかったはずの治療の前日にはいつもナイーブになっていました。明け方まで内視鏡治療をイメージしたり、内視鏡治療のスペシャリスト達のDVDを見て目に焼きつけてから治療に入る日々が続きました。一方で、患者さん達に術後に感謝の言葉をいただけるととても嬉しく感じました。感謝される仕事に就くことができたことは、今でも自分をより奮い立たせています。
内視鏡治療はいつも全力で
学会発表もしておりました
エコなのでいつも同じスーツですね(笑)
Q4. 多忙な消化器内科の勤務の中で、先生がエネルギーの源としてこられたものは何でしたか?
自分も順風満帆に内視鏡医になったわけではなく、紆余曲折があったと思います。どん底で思い悩んだ時期もありましたが、やれるところまではやってみよう、と思い至り、
当時より内視鏡診断学、治療学で最先端である、昭和大学横浜市北部病院消化器センターに国内留学したいと思うようになりました。
1年間の国内留学の間、杏林を守ってくれた先輩や同期、後輩にこの場を借りて感謝いたします。
もしこのような留学に興味のある先生方はぜひクリニックに相談にきてください。
自分を育ててくれた諸先輩方と、木曜日に交流させていただいき、いまだに指導いただいております、今のテーマは人生について!ですね
(左から山田先生、松岡先生、峯先生、青木先生)
Q5. 畑先生には、毎週金曜日午後に内視鏡治療のご指導に来ていただいています。現在トレーニング中また今後目指す若手の先生に向けて、 メッセージをお願いします。
僕が大切にしている事は「自分がこうなりたいという理想を求め続けること」です。
「神様は求めるものにしか与えない」と僕は考えています。内視鏡がうまくなりたいと努力している人にしか、内視鏡の優れた技術は身につかないと思っています。
まだまだ足りない自分ですが、昨日より今日、今日より明日と日々成長していけるように常に考えています。
左から同期の齋藤先生、高橋信一教授、後輩の三浦先生、高橋信一教授奥方久美子夫人、 林田(現医局長)先生、自分の指導をしてくださった先輩土岐先生(現病棟医長)、後輩の神保先生、名古屋の日本消化器内視鏡学会総会にて
消化管グループの先生方と
・OBの先輩からのメッセージ Vol.004「内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策推進室 大島康太先生」
・OBの先輩からのメッセージ Vol.003「つつじヶ丘ホームドクタークリニック 畑 英行先生」
・OBの先輩からのメッセージ Vol.002「聖路加国際病院 中村健二先生」
・OBの先輩からのメッセージ Vol.001「やまぐち内科眼科クリニック 山口康晴先生」