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杏林大学医学部 第三内科学教室 消化器内科
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診療研究グループ 肝臓グループ

肝臓グループ

―診療を行っている肝疾患―

当グループでは、肝炎ウイルス、自己免疫、薬物、代謝機能障害など様々な病因による急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝不全、肝腫瘍など幅広い肝疾患の診療を担当しています。

―肝疾患の診断―

肝疾患の診断は血液検査や画像診断が中心となりますが、当科では、超音波検査による画像診断に力を入れています。近年、増加している代謝機能障害関連脂肪性肝疾患/脂肪肝炎(MASLD/MASH)に対するエラストグラフィを用いた肝脂肪化や肝線維化の定量的評価、肝腫瘤に対する造影超音波検査やドプラによる評価を積極的に行っています。これらの検査は低侵襲で有用な検査ですが、確定診断のためには肝生検による病理診断が必要となる場合もあり、自己免疫性肝疾患、脂肪性肝疾患や原因不明な肝疾患、腫瘤性病変に対しては入院での超音波ガイド下肝生検を行っています。

1枚目:Attenuation imaging(脂肪化の評価)
2枚目:Shear wave elastography(線維化の評価)

超音波エラストグラフィ
1枚目:Attenuation imaging(脂肪化の評価)
2枚目:Shear wave elastography(線維化の評価)

―肝炎ウイルスの治療―

B型・C型 肝炎ウイルスの感染は肝硬変、肝がんの発症リスクを高めるため、肝炎ウイルスを抑制することは病期の進行を抑制することにつながり重要です。抗ウイルス薬の進歩のおかげでB型・C型肝炎ウイルスの内服薬でコントロールできるようになっています。肝臓専門医のスタッフが病態に応じた治療法を患者さんと相談しながら行っています。

―自己免疫性肝疾患―

自己免疫性肝疾患には自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎、原発性硬化性胆管炎が含まれます。本邦において自己免疫性肝炎は3万人、原発性胆汁性肝硬変は3.7万人(厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班が行った全国疫学調査)いると推測され決して珍しい疾患ではありません。当科ではこれらの疾患の診療にも力を入れており、前述の超音波下肝生検で状態を正確に評価した後、適切な治療を行うようにしています。

―肝硬変の治療―

肝硬変へ進行すると、慢性肝不全徴候として、浮腫・腹水、肝性脳症、胃食道道静脈瘤など様々な症状や病態が現れますが、栄養治療、薬物療法、あるいは内視鏡治療を組み合わせながら病態の改善に取り組んでいます。

―肝細胞癌の診療―

本邦では肝癌での死亡者は年間2.5万人程度で推移しています(肝がん白書 令和4年度 日本肝臓学会)。従来、肝細胞癌はC型・B型肝炎ウイルスが6割~7割を占める病因でしたが、抗ウイルス薬の進歩で肝炎ウイルスによる肝細胞癌は減少しています。しかし、アルコール摂取、肥満、糖尿病による脂肪性肝疾患を背景とする肝細胞癌の割合が増加していることから、肝癌は臓器別の悪性新生物による死亡者数では男女ともに第5位となっております。(肝がん白書 令和4年度 日本肝臓学会)
当科では腹部エコー、CT、MRIを併用し早期診断に努めています。治療には手術、焼灼治療、カテーテルによる化学塞栓治療、抗がん剤を用いた全身化学療法や放射線治療などの治療がありますが、肝胆膵外科、腫瘍内科、放射線科とのカンファレンスを行いながら個々の患者さんに対し包括的に最適な治療が行える体制を整えています。特に、当科では、診断および超音波を用いた経皮的ラジオ波焼灼療法による治療を実施しています。

肝細胞癌に対する超音波下ラジオ波焼灼療法 1枚目:焼灼前
肝細胞癌に対する超音波下ラジオ波焼灼療法 2枚目:焼灼後

肝細胞癌に対する超音波下ラジオ波焼灼療法
1枚目:焼灼前
2枚目:焼灼後


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